2021年9月22日に行われたWBC世界戦の裁定をめぐって、意見書を提出した拳四朗陣営がJBCの対応を不服としていることが報道されました。
拳四朗陣営は10月28日にJBCからの回答を受け取っていますが、その内容は故意のバッティングではなかったという裁定でした。
また矢吹陣営も英大手プロモート会社との契約が白紙になったとしてJBCの対応に憤りをあらわにしています。
拳四朗陣営へのJBCの回答の内容

JBCから回答を受け取った拳四朗サイドの弁護士の説明によれば、JBCからの回答は以下のようなものでした。
「JBCの調査では、当該負傷が矢吹選手の反則(バッティング)によるものか、有効打によるものかの判断には至らず、現場における判断としては不合理とまでは認められなかったという回答を受け取った。結論としては、故意だったという認定がされていないとの表現」と説明した。
引用:東スポWEB
これを受けて拳四朗所属ジム会長であり実父である寺地会長は「JBCの不誠実さを垣間見た」として不信感をあらわにしました。
意見書の提出時から一貫して「試合の結果に関して文句はない、ただペナルティと認めて減点してほしい」というのが拳四朗陣営の意向だっただけに、JBCからの回答には納得できない様子。
「JBCの不安定さ。勝敗に文句はない。レフェリーが間違いを認めたら終わる話」(日刊スポーツ)
「陣営としても『それは認めてもらいたかった』との反応です」(東スポWEB)
今後について、
- 法廷での決着
- JBCへ文書の再提出
はどちらも考えていない、と拳四朗陣営の弁護士は説明しました。
BMBジムの寺地永会長が京都で会見。#寺地拳四朗 が #矢吹正道 に敗れた9/22世界戦で矢吹のバッティングがあったとしてJBCに質問状を出した件で、回答が「レフェリーの判断に特段の問題はない」だったと明かした。「(負けの)結果には文句は言ってない」とし、再戦となれば厳重な管理を求めたいとした↓ pic.twitter.com/smSwESwTDg
— 伊藤雅哉 (@masayaito_box) November 8, 2021
矢吹陣営もJBCに対して不信感
矢吹陣営の緑ジム松尾会長もJBCの態度について不信感を表しています。
「あれだけ死に物狂いで頑張ってチャンピオンになったのにネットで悪者扱い。これでは矢吹が報われない」
「雲行きが怪しくなったことで、決まりかけていた契約も白紙。(JBCは)ハッキリ言って営業妨害ですよ。WBCに対して『試合は成立している』と毅然とした態度を取らないからこんなことになるんです」
引用:東スポWEB
JBCからの回答は出たものの、誰も幸せになっていないこの状況。
英大手プロモート会社「マッチルーム」といえば昨年度京口紘人選手が日本人で初めて契約を結んで話題になりました。
三団体統一ヘビー級王者アンソニー・ジョシュアやサウル“カネロ”アルバレスなどのスター選手が契約しているプロモーターですので松尾会長の無念は計り知れないですね・・
ただこれくらいの件でマッチルームが契約をしない判断をした、ということのほうが気になりますが。
矢吹選手の次戦はいつになるのでしょうか・・
JBCの出した回答に対して、矢吹陣営側からの声明は現時点では出ていません。
矢吹/寺地バッティング問題まとめ
2021年に行われた矢吹対拳四朗WBC世界戦をめぐってのJBCの裁定に関する問題をまとめました。
今後日本のボクシング選手が海外プロモーターとやりとりしていく上でJBCが支えになってくれることを祈ります。
最後までお読みいただきありがとうございました。