以前、別の記事で犬猫のアメリカから日本への輸入検疫について書きましたが、今回日本語を話すアメリカ在住の獣医さんに届出書の記入例をいただくことができましたのでこちらを紹介したいと思います。
届出書は渡航日40日前までに到着予定の日本の空港を管轄する動物検疫所に提出する必要があります。日本動物検疫所一覧 またはオンラインシステムNACCS(動物検疫関連業務)を使って提出もできますが、この場合事前登録とID取得が必要です。
この記事では届出書PDFをダウンロード・記入して動物検疫所にメールかFAXする場合の記入の仕方について解説したいと思います。
米国から日本への犬猫ペット輸入検疫|40日前届出書記入例

届出書のPDFは農林水産省のウェブサイトから犬用、猫用それぞれダウンロードできます。2ページの書類になります。
書類は犬猫同じもので一番最初の質問に「犬」と書くか「猫」と書くかの違いです。
記入例も同ウェブサイトに犬猫それぞれ用意されていますが、日本語での記入例なのでアメリカ在住者としては獣医からもらう書類が全部英語のためあまり参考にならないと正直思いました。
日本語に訳して間違えるよりはそのまま英語で記入したい・・・この記事では獣医さんからもらった書類のどの項目が届出書のどの欄に入るべきなのかを紹介します。
届出書の1ページ目は住所など一般的な情報で、2ページ目がこれから紹介する内容になります;
- マイクロチップの種類
- 狂犬病ワクチン(予防接種液)の種類
- 狂犬病抗体値検査の結果
この3点を記入例と手元の書類を照らし合わせながら説明したいと思います。
ではまず届出書記入に当たって必要な書類を見てみましょう。
届出書記入にあたって用意する書類

農林水産省のウェブサイトによれば届出書記入に必要な書類は以上のようになります。
これらはオンラインシステムNACCS利用時にあらかじめ準備するものとして挙げられていますが、書面に記入する場合も同じです。
届出書を出す時点まで来ているので、それまでに獣医さんから出された書類を全て保管していれば問題ありません。
輸入検疫全体の流れについてはこちらの記事を参照してください。
【届出書記入例】マイクロチップの種類

上は獣医さんの届出書記入例のマイクロチップの箇所の抜粋です。(2ページ目冒頭)
日本農林水産省の規定では装着するマイクロチップの種類は国際標準規格ISO11784か11785と定められています。
でもマイクロチップ装着時に貰ったものといえばこれだけで↓

個体識別番号は書いてあるけどISOの記載はどこにもないです。
獣医さんの記載は「AKC REUNITE」のみ。。非営利団体の名前です。
ネットで調べたところ、確かにAKC ReuniteのマイクロチップはISO11784/11785に適合しているとのこと。

農林水産省の記入例はこちら;

今回お願いした獣医さんは日本への輸入検疫書類は初めての方ではないのでAKC Reunitedで間違いないとは思いますが、念のため両方書いたほうがよいかと思います。AKC Reunited (ISO11784/11785) など。
ポイント
マイクロチップの種類は詳しく、ISO 11784/11785を含めて書こう!
【届出書記入例】狂犬病ワクチン(予防接種)の種類

日本の動物検疫所が定めている狂犬病ワクチンの種類は不活性化ワクチン(inactivated / killed virus) か組み換え型ワクチン(recombinant vaccine) の2種類です。
上は獣医さんの届出書記入例のワクチン箇所の抜粋(2ページ目真ん中)、下は私の猫の追加接種時にもらったワクチン接種証明書からの抜粋です;

獣医さんの記入例①ワクチンの有効期間、②ワクチンの種類、③ワクチンを製造している会社と製品名、とそれぞれ対応しています。
実際は追加接種分は記入例の三段目に記入されます。「採血後 After Blood Sampling」の箇所ですね。(抗体検査採血後の追加接種の欄)
接種年月日 | 有効期限 | 予防液の種類 | 予防液の製品名及び製造会社 | |
採血後After Blood Sampling | 2021/07/26 | 2022/07/26 | Recombinant | Purevax Rabies, Merial |
追加接種は2020/10/19に打った2回目の接種の有効期限が切れる前2021/10/19までに打つ必要がありました。
諸事情あって7月末に打つことに。。幸い猫は元気にしています。毎回スミマセン・・・
では次は狂犬病抗体値検査の欄になります。
【届出書記入例】狂犬病抗体値検査の結果

上が獣医さんの届出書記入例の狂犬病抗体値の箇所の抜粋です。(2ページ下部)。下の抗体検査値検査結果①~③とそれぞれしているか見てみましょう。
①採血日、②血中抗体値、③検査機関情報となります。

なんとか自分でできそうなレベルではありますが、日系人の獣医さんのいるエリアに住んでいて本当に幸運に感じます。
普通のアメリカ人の獣医さんだったら自分で一通り調べてお願いするところから始めなくてはいけないですよね💦
それはもう考えただけで大変さ倍増です。
まとめ
届出書自体は2ページの書類でそんなに複雑ではありません。
マイクロチップの種類、ワクチンの種類、抗体検査の結果の3点が届出書の2ページ目のどこに記入されるのかを把握しておけばバッチリです。
私の実際の渡航日が決まったら、渡航日直前10日前の検査と診断書についても記事にしたいと思います。
ではまた明日。リトル・ミーでした。