千葉県勝浦市にあった行川(なめがわ)アイランドから逃げ出した「キョン」が大繁殖し、現在千葉県内だけでも5万頭を超えると見られています。
農作物(特にサツマイモが好物)被害が深刻で、被害総額はおよそ120万円にも上るということです。
この記事ではキョンの紹介と鳴き声、遭遇した場合の対処法などまとめてみました。
キョンの生態・鳴き声・食べるエサ
行川アイランドは2001年に閉園していますが、その後も逃げ出したキョンは増え続け、房総半島では14年間で約50倍にもなったという情報があります。
千葉県では年間約5,000頭を捕獲しているそうですが、キョンの驚異的な繁殖力に追い付いていない状況だそうです。(引用:livedoor news)
キョンの大量発生が話題のようなので、拙著 #外来いきもの図鑑 (https://t.co/jVIOXiwA3o)より、キョンの図解を抜粋。大人も子供の楽しめるように書いた本だけど、小ネタが子供に伝わらない可能性大。
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「キョン」大量発生で被害相次ぐ 千葉県内でおよそ4万4000頭を超える https://t.co/hit8cems4x pic.twitter.com/sfFM5ctMYJ
農作物以外の被害ですと以下のような被害が報告されています。
- 住宅や民家への立ち入り
- 庭の植木や芝への被害
- 鳴き声による騒音
- フン
ではキョンの生態や鳴き声などチェックしてみましょう。
キョンの生態や別名

「地球生き物大百科」さんのブログより抜粋させていただいています。
- 中国南部や台湾の森林に生息しているシカ科の仲間(別名ヨツメジカ)
- 体長:70cm~100cm
- 体高:40cm~52cm
- 体重:10~16kg
- オスにだけ2~8cmの角がある
- オスにだけ犬歯の発達したキバがある
- 群れを成さずに1頭で生活する
- 赤茶色の毛色で頭頂部が黒い
シカ科のなかでも驚異的に繁殖率が高く、年中繁殖が行われています。1回に生まれるのは1頭です。
キョンの食べる物
主に草、木の葉、芽を好んで食べます。
農作物の被害で多いものはイネ・イモ・大豆・イチゴその他各種の野菜類で、そのうえ民家の植木や花壇の花、芝生も食べるので深刻な被害となっています。
キョンの鳴き声
とても特徴のある泣き方で、「ギャー!」という大きな鳥のようにも聞こえる泣き方です。
こちらの動画で鳴き声が確認できます。
千葉から東京のほうにまで進出してきているという報道ですので、鳴き声が聞こえたら静かにその場を離れるなど対処ができるようにしておきたいですね。
キョンって危険なの?
キョンが人を襲う事ってある?
上に挙げたように農作物や民家へ立ち入りの被害はありますが、人を襲って問題になったという情報は見つかりませんでした。
とても警戒心が強く捕獲も難しいとのことですので、キョンのほうから人間に近寄ってくることはあまりないのかもしれませんね。
マイナビ農業の「狩猟入門」の企画記事でキョンの捕獲活動に関わる元戦場ジャーナリストの石川雄揮(いしかわゆうき)さんのお話を読むことができます。
外来シカ「キョン」千葉で5万頭!元戦場ジャーナリストが有効活用へ
捕獲されたキョンはどうなる?
キョンのなめし皮は革製品としては最高級とされ、骨董品や刀剣などの手入れの他、理美容用品の素材としてもつかわれているそうです。
また肉質が柔らかく、牛肉の赤身に似た味わいだそうで、台湾や中国では高級食材とされてきました。日本でもジビエ料理人気から房総半島のキョンのジビエ商品化が進んでいます。
「キョン」大量発生|生態や被害まとめ
キョンの大量発生について被害や生態などまとめました。
最後までお読みいただきありがとうございました。